事業部紹介
Business Field
営業本部は取扱品目別に大きく4つに分かれ、顧客との関係の基にビジネスを展開しています。また時代の先を見据え、化学品のトレーディングだけにとどまらない新規事業を開拓していく部署を2つ立ち上げました。既存のビジネスをより深めつつ、その枠を越えたチャレンジをすることで、新しい時代を作る商社としての価値を高めていきます。
溶剤部
Solvent Div.
石油化学産業を支える主力商品であり
世界各国とのグローバルトレーディングを展開
化学物質を溶解する有機溶剤は、塗料、インク、粘着剤など用途の裾野は広く、身近な場所で使われている基礎原料です。国内外で流通するおよそ80種類の溶剤をフルラインナップで取り揃え、国内シェアはナンバーワン。主に国内外の石油化学メーカー各社と取引しています。また、三井物産グループのネットワークを駆使して市場動向や高度な市場分析スキルでグローバルな取引を展開し、顧客から高い評価を得ています。取引量、売上げともに三井物産ケミカルを引っ張る商材であり、日本のさまざまな産業を支えています。
HOT TOPICS
グループのネットワークを駆使したグローバルビジネスの推進
グループのネットワークを活かし、世界を相手にするグローバルトレーディングを展開。業界・顧客動向をいち早くキャッチし、高度な市場分析スキルを基にした戦略立案等の高品質なサービスで、顧客に高い価値を提供しています。
あらゆる産業の基盤である石油化学産業のために
主な取引先は石油化学メーカー。石油化学製品の元となる基礎原料を、グループの物流網とネットワークを駆使して提供し、石油化学工場の起点となるナフサクラッカーの安定稼働の一翼を担っています。
化成品部
Organic Chemicals Div.
生活に身近なプラスチック原料から工業薬品まで
あらゆる場面に存在する化学品の元を支える
化成品部では、石油化学工業の中で上流にあたる基礎化学品と、下流にあたる機能化学品の中間部分にあたるモノマー製品群を取り扱っています。それら製品群の用途は、プラスチック原料や接着剤原料、水処理原料、電子材料原料等の製品群の他に、環境負荷の低い「グリーンケミカル」も取り扱っており、関係する分野は多岐に渡ります。高い専門性を以て、世界を舞台に国内外の多くのメーカー・需要家の様々なニーズに応え、サプライチェーンの中で重要な役割を果たしております。
HOT TOPICS
幅広い製品群で私たちの生活を支える
化成品部で取り扱っている各種化学品は、生活の中の中間原料としてさまざまな製品に使われています。例えば身近な末端製品では、洗剤や化粧品、スマートフォン、パソコン、その他ゴム製品、ガラス製品等で、私たちの生活を豊かにし、また、便利で快適な毎日の生活を維持する上で欠かせないものとなっております。
環境負荷の低い化学品の普及でサステイナブルな社会に貢献する
化石燃料由来の化学品の他に、とうもろこしやサトウキビやなどの糖質やパームオイルの油脂など、天産品由来の「グリーンケミカル」と呼ぶ製品群を取り扱っています。当社では、地球環境を考え、サステイナブルな化学産業の発展の為にグリーンケミカル製品群を、三井物産グループのネットワークを通じて多くのお客様に販売しています。
ウレタン材料部
Polyurethane Div.
生活から建築まで幅広い分野で使用されている
ポリウレタンの原料を販売
幅広い用途で使われている、ポリウレタンの原料を扱っています。ポリウレタンには軟質フォームと硬質フォームの2種類があり、家電内部などに使われる断熱材や、建築に使われる断熱材や防音材、部材の隙間を埋めるシーリング剤、身近なところではクッション剤や衣料品などの繊維製品まで、バラエティ豊か。土木、建築、生活といった現代の私たちの生活のありとあらゆるところで使われているものであり、海外および国内において幅広いトレーディングを行なっています。
HOT TOPICS
日本の製造業を代表する自動車メーカーがお客様
当社では様々な部署で自動車産業と深い関わりを持っていますが、例えば自動車の座席シート用クッションはウレタン原料から出来ており、当社が供給しているウレタン原料はすべての国産自動車メーカーに使用されています。言い換えれば、製品の供給を通して、日本の自動車産業を支えています。
今後経済発展する中東諸国の産業を支えていく
2020年にはアラブ首長国連邦(UAE)でドバイ万博の開催が決まっており、同国では現在万博に向けて大規模な開発が進められています。当社は、建築・住宅で幅広く使われるウレタン原料の輸出を通じて、そうした経済発展著しい中東諸国にも積極的にビジネスを展開し、経済発展の一躍を担っております。
機能材料部
Functional Materials Div.
機能性を高めるのに欠かせない化学品
耐熱性や耐候性、耐久性が求められる物に使われる、高い機能性を備えた原料を取り扱います。建築物や構造物であれば高機能な塗料を使うことでサビや腐蝕、汚れを防いで長く美しく保つ役割があり、船舶や自動車、航空部品などに使用されています。ほかにも家電の塗料、自動車の内装に使う樹脂原料、また紙のDMなどを圧着する粘着剤、感熱紙やラベル紙、UVコーティング剤、インクや樹脂製品、接着剤といった分野でも機能材料は必須です。エンドユーザーに近い原料に触れられる部署でもあります。
HOT TOPICS
高い耐候性や耐久性といった機能を備えた航行の安全を守る船舶用塗料
船舶を過酷な海洋環境から保護するために欠かせない船舶用塗料は、高い機能性が求められます。当社では国内メーカーの高品質な商品の供給を通して日本各地、また日本と世界の国々を結ぶ海運業を支えています。
コンビニのお弁当に使われる感熱ラベルも機能材料のひとつ
当社では包材や容器の開発を手掛けているグループ会社と協業し、大手コンビニエンスストアのお弁当に使われているラベル(感熱ラベル)の原料を販売しています。私たちが普段何気なく利用している身近な場所で、化学品が欠かせない役割を果たしています。
ライフ&ヘルスケア事業開発部
Life & Healthcare Business Development Div.
石油に依存しないビジネスへのチャレンジを掲げ
4つの領域でこれまでにないものを生み出していく
医薬、農薬、化粧品、健康食品という4つの事業領域に特化した部として、2017年に発足しました。医薬では従来の薬の中間体・添加剤等の販売だけではなく、最先端医療にも関わる取り組みで製薬メーカーと連携。健康食品では大学との産学連携や、知財ビジネスで価値あるものを製品化して販売展開するサポートを行っています。また、農薬・化粧品分野でも三井物産との協業を通じて確実に成果を出しております。今後も新しい着眼点、アイデアで事業を確立していきます。
HOT TOPICS
医薬品を作り出すために必要な開発支援や医療そのものを進化させる取り組みに参画
国内外の製薬メーカーに、薬の中間体や添加剤といった化合物を供給しています。また、今後はそれ以外にも次世代がん治療のグローバルサポート等、医療分野の発展に貢献していこうとする動きもあります。
農作物を安定生産していくために必要な農薬を通し、食品の安定供給に貢献
世界の人口増加によって、農業分野における生産力向上は課題の1つです。病虫害や雑草による生育ロスを防ぐため、農薬中間体の輸出入および国内メーカーへの原料供給を通して、未来の食と農業を支えています。
事業化が可能な研究成果を見つけ出し、知財ビジネスや商品開発につなげていく
産学連携を通し、大学や研究機関が持っている高い技術や発明の事業化を試みています。
「L8020乳酸菌」「Etak」関連の製品は高い機能性で注目を浴びており、今後は、機能性食品やサプリメント原料の販売も手掛けていきます。
新たな着眼点で、新たな化粧品素材の探索と提案を行う
化粧品業界では、新しい感触・機能を持つ製品の開発に注力しています。ケミカルの視点から、新たな素材を提案することで、化粧品のこれからに貢献していきます。
ビジネスデザイン部
Business Design Div.
Beyond Chemicalの先兵として、
ビジネスをデザインする
当社はその名の通り「ケミカル」を事業ドメインとしていますが、同時にコーポレート・スローガンとして「Beyond Chemical」を掲げ、「ケミカル」に軸足を置きつつもそれに囚われない新規事業の開発に注力しています。我々ビジネスデザイン部はその先兵として事業開発を進めるとともに、他部署の事業開発支援、そして全社的な新規事業開発の促進に向けた研修やセミナーなどの企画・開催も行っています。
HOT TOPICS
化粧品事業への挑戦
化粧品産業は当社にとって未知の領域でしたが、①潜在成長性が高く、②当社事業基盤である化学産業との親和性も高く、さらに③今後一層経済活動の主役となるであろう消費者にとって身近な産業である、という3つの点において大変魅力的であることから、参入の機会を模索していました。そして当社は2020年10月、化粧品の製造及び販売事業を展開する株式会社アンズコーポレーション(以下、アンズ社)に出資参画し、化粧品産業への本格参入を果たしました。以来、アンズ社とともに化粧品産業における新たな価値創造に取り組んでいます。
新たな事業領域、ビジネスの創出
化粧品産業に続く新たな事業領域・ビジネスの創出に向けて、当部では「SDGsや社会的課題の解決をビジネスに」というチャレンジングな目標を掲げ、日々取り組んでいます。他方、新たなビジネスを創出するには限られたメンバーのアイデアや着想だけでは限界があることから、当部に限らず全社員からアイデアを取り入れ・育むキャンペーンを展開するなど、新規事業開発促進に向けた様々な取組を行っています。
海外展開
Global Expansion
グループのネットワークを活かし
グローバルなビジネスをさらに強化
現在当社の海外事業は過渡期と言えます。
もともと国内100%の商売から始まった当社ですが、現在ではアジア圏はもとより、北南米、欧州、中東諸国まで幅広い国々と取引を行っています。今後は、駐在先を増やすことはもちろん、三井物産グループの「アセット・リソース・ネットワーク」 と専門商社の強みを組み合わせ、既存メーカーの海外展開支援や、新規商売の獲得を通じ、貿易商社としても更なる発展を目指します。
Asia Pacific
- 韓国
- 中国
- 香港
- 台湾
- フィリピン
- ベトナム
- タイ
- カンボジア
- ミャンマー
- マレーシア
- シンガポール
- インドネシア
- インド
- バングラディシュ
- オーストラリア
- ニュージーランド
North America
- カナダ
- USA
South America
- メキシコ
- コロンビア
- ベネズエラ
- ブラジル
- アルゼンチン
- チリ
- エクアドル
Europe
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- スロバキア
Middle East
- トルコ
- サウジアラビア
- クウェート
- バーレーン
- カタール
- イラン
- パキスタン
Africa
- ケニア
- 南アフリカ
駐在員レポート
Global Report
増田 雄一郎
インドネシア三井物産(株) 基礎化学品部
海外と日本を上手く繋いで、自分で一から商売を創り出せることが、この仕事の面白いところ
化学をキーワードに日本と派遣地のハブとなり、新しいビジネスを創出するというのがミッションです。
例えば、新興国の女性の美意識に目を付け「マ二キュアが売れるのではないか?」とアイデアを出した場合、現地で需要を調査しよう!どんな原料が必要だろうか?コストを抑える為に現地で作るのが良いのではないか?現地パートナーを見つけよう!調達した原料は他に応用できないのか?とビジネスの話が発展していきます。同時に、日本側の各部署にも協力を仰ぎ、関係者の商売魂に火をつけ、周囲を巻き込みながら現地に根付いたビジネスを造り上げます。こうして、海外と日本を上手く繋いで、自分で一から商売を創り出せることが、この仕事の面白いところです。
海外で働く事は決して簡単な事ではありません。文化・歴史背景の相違から生じる様々な問題に直面します。しかし、駐在員が手にする「想像を遥かに超えた経験と人脈」は何ものにも代えがたい財産であり、当社の更なる発展に活かしていきたいと思っています。
恩田 剛史
タイ三井物産(株) ベーシックケミカル部
「正しい事を楽しく出来る商人」を心に置き、より良い商売、より良い社会、より良い世界を目指して常に挑戦しています。
タイ三井物産のベーシックケミカル部に所属しウレタンや塗料関連製品の輸出入を行っています。またアジア進出を目指す日本企業の水先案内人として、技術提携や買収も視野にタイ他周辺国の優良企業の検索や関係構築にもミッションの一つです。
日々の商売では三井物産の持つ多種多様な事業基盤や情報基盤を使い、いかに現地のNEEDSに合わせて商売を作っていけるかが腕の見せ所。輸入の商売では「日本のものつくり」は世界最高レベルであることは真なれど、商人目線で市場性があるのか、求められているのかを良く目利きをし、商売や事業に仕上げていくのが当地での働く商人の醍醐味だと思います。
異国の文化や習慣に触れ、自身が誇れると思っていた個人や日本に対する自信や自負は幻想かも知れない。それを日々見直しながら商売作りをしています。当地でも「正しい事を楽しく出来る商人」を心に置き、より良い商売、より良い社会、より良い世界を目指して常に挑戦しています。